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歯列矯正の抜歯によるデメリットとは?失敗しないためのポイント

2025年4月26日 (土)

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歯列矯正を検討していると、「抜歯が必要」と言われて戸惑う患者さまも多いのではないでしょうか。歯を抜いてまで矯正することに不安を感じるのは自然なことです。しかし、抜歯を伴う矯正には医学的な根拠があり、きちんとした目的があります。

ただし、抜歯矯正にはいくつかのデメリットも存在し、それらを理解したうえで治療を進めることが重要です。この記事では、歯列矯正における抜歯の主なデメリットを解説し、後悔しないためのポイントについても詳しくご紹介します。

 

▼歯列矯正で抜歯するデメリット

歯列矯正で抜歯をするデメリットとしては、以下の4つが挙げられます。

 

◎見た目が不自然になることがある

抜歯を伴う矯正では、口元が引っ込むことで「老けて見える」「顔がこけたように見える」といった見た目の変化が起こることがあります。これは主に前歯の後方移動が大きくなりすぎた場合に起こります。とくに日本人は元々の骨格が小さい方が多いため、過度な後退は注意が必要です。患者さまご自身の希望や顔貌とのバランスを考慮し、治療計画を立てることが重要です。

◎歯の本数が減ることによるリスク

当然ながら、抜歯を行うと永久歯の本数が減ります。健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。長期的にみると、歯の本数が少なくなることで咬合力(噛む力)のバランスが変化し、場合によっては他の歯や顎関節に負担がかかる可能性もあります。ただし、これは無計画な抜歯であった場合に限られ、適切な診断と設計に基づく抜歯であればリスクは最小限です。

◎治療期間が延びることがある

抜歯を伴う矯正は、非抜歯矯正よりも歯を大きく動かす必要があるため、治療期間が長くなる傾向があります。とくに抜歯後のスペースを閉じるための動きには時間を要します。治療開始前に、治療期間の目安を担当医と十分に話し合っておくことが大切です。とはいえ、抜歯によって歯列矯正の期間が数ヵ月延びたとしても、これからの長い人生を考えた場合、それほど大きなデメリットにはならないといえます。この点は視野をどこに置くかで感じ方も大きく変わります。

◎歯茎や顎への負担が増す場合がある

抜歯によってスペースができることで、歯を大きく動かす必要がありますが、その際に歯茎や骨に過度な力が加わると、歯茎が下がったり骨が痩せたりするリスクが高まります。また、過剰な移動によって歯根が短くなる「歯根吸収」のリスクも知られています。特に大人の矯正では骨の柔軟性が低いため、このような合併症には注意が必要です。

 

▼歯列矯正の抜歯で失敗を避けるためのポイント

歯列矯正で抜歯を行った場合、上述したデメリットを伴うだけでなく、失敗や後悔をすることもあります。そうした歯列矯正の抜歯による失敗を避けたいのであれば、以下の5つのポイントに留意するとよいでしょう。

 

◎精密な診断を受ける

抜歯が必要かどうかは、単に歯並びだけでなく、顎の骨の大きさや上下のバランス、顔貌全体との調和などを総合的に診断する必要があります。レントゲン(パノラマ・セファロ)や口腔内スキャン、顎の成長予測などを用いて、適切な診断が行われているかを確認しましょう。特にお子さまの場合、成長を見越した矯正計画が必要となります。

◎複数の矯正医の意見を聞く

抜歯が必要かどうかについて、歯科医師によって意見が分かれることもあります。不安がある場合には、セカンドオピニオンを利用して他院の診断を受けることも選択肢の一つです。特に非抜歯での治療を希望する場合は、対応可能な経験豊富な矯正歯科医に相談することが大切です。

◎顔貌のバランスを重視した治療を選ぶ

矯正は単に歯をきれいに並べることが目的ではなく、顔全体とのバランスや噛み合わせの安定も重要です。治療後の口元の変化が気になる患者さまには、事前にシミュレーション画像や過去の症例写真を見せてもらうことをおすすめします。どのような仕上がりになるかを可視化することで、イメージと実際のギャップを防げます。

◎適切なタイミングで治療を開始する

特にお子さまの場合、成長段階によっては抜歯を回避できるケースがあります。早期からの経過観察や1期治療(小児矯正)を活用することで、永久歯のスペース不足を防ぎ、非抜歯での矯正を実現できることもあります。子供のうちから定期的な矯正相談を受けることは、将来的な抜歯回避に繋がる可能性があります。

◎抜歯後のスペースコントロールを丁寧に行う

抜歯によってできたスペースをどのように閉じていくか、どの歯をどの方向に移動させるかは、治療結果に大きく影響します。例えば、奥歯を前方に動かす方法や、前歯を後方に下げる方法など、力のかけ方やアンカレッジ(支点)の取り方も重要です。最新の矯正装置やインプラントアンカーなどを活用することで、より精度の高い歯の移動が可能になります。

 

▼まとめ

今回は、歯列矯正の抜歯によるデメリットや失敗を回避するためのポイントについて解説しました。歯列矯正における抜歯は、治療の成功のために必要な場合も多くありますが、見た目や機能面に影響するリスクも伴います。抜歯によるデメリットを正しく理解し、慎重に治療計画を立てることが大切です。失敗を防ぐためには、正確な診断、顔貌への配慮、信頼できる矯正歯科医との綿密なコミュニケーションが欠かせません。将来にわたり健康で美しい口元を手に入れるために、自分に合った最適な矯正方法を選びましょう。

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